
「Charaction CUBE ドラゴンボール超 悟空/フリーザ(最終形態)」 キャラクター性とパズル性を両立させた職人
2018/10/31 10:00
さまざまな方法で『ドラゴンボール』に関わり、『ドラゴンボール』に愛を抱き、『ドラゴンボール』ファンのために最上級の“モノ”を届ける職人たち=アルチザン。彼らに注目する連載企画、それがDRAGON BALL Artizanです。

新感覚のルービックキューブ「Charaction CUBE(キャラクションキューブ)」。発売中の11種類のキャラクターの中に、悟空とフリーザがラインナップされている。
今回お話を伺ったのはメガハウスの山内さん。以前はフィギュア制作の部署に配属されていたが、玩具制作を担うトイ事業部に異動。そこで最初に担当されたのが「Charaction CUBE」の制作であるという。
かわいらしくデフォルメされたフォルムが生まれるまでの経緯とは?制作の裏話を訊くことができた。
――新感覚のルービックキューブである「Charaction CUBE」。一般的なルービックキューブの形状と大きく異なりますが、どのようなパズルでしょうか?
山内: 2×2のルービックキューブを変形させたパズルです。一般的な、立方体で3×3のルービックキューブよりは簡単です。通常のルービックキューブは同じ色をそろえることで完成しますが、「Charaction CUBE」の場合はバラバラになっているパーツをキャラクターの形に戻します。完成すると、「知ってるキャラクターになった!」という感動があるんですよ。
今回お話を伺ったのはメガハウスの山内さん。以前はフィギュア制作の部署に配属されていたが、玩具制作を担うトイ事業部に異動。そこで最初に担当されたのが「Charaction CUBE」の制作であるという。
かわいらしくデフォルメされたフォルムが生まれるまでの経緯とは?制作の裏話を訊くことができた。
「Charaction CUBE」誕生までの苦労
――新感覚のルービックキューブである「Charaction CUBE」。一般的なルービックキューブの形状と大きく異なりますが、どのようなパズルでしょうか?
山内: 2×2のルービックキューブを変形させたパズルです。一般的な、立方体で3×3のルービックキューブよりは簡単です。通常のルービックキューブは同じ色をそろえることで完成しますが、「Charaction CUBE」の場合はバラバラになっているパーツをキャラクターの形に戻します。完成すると、「知ってるキャラクターになった!」という感動があるんですよ。

↑キャラクターのパーツをバラバラにして遊ぶ「Charaction CUBE」。
――「Charaction CUBE」を企画された経緯を教えてください。
山内:僕は去年までフィギュア事業部に居て、今年からトイ事業部になったんです。企画は、すでにその1年位前から動いていて、僕が担当になった時には、「形状をどうするかな?」という段階だったんですよ。
――山内さんがご担当になってから、開発に苦労した点はどこですか?
山内:キャラクター性とパズル性のバランスですね。元の形からパーツ同士がバラバラになるとキャラクター性は失われるのですが、その代わりにルービックキューブとしての難易度は上がる。そのようなパズル性も必要ですが、バラバラになりすぎてはキャラクターである意味がない。難易度とキャラクター性を維持するバランスを考えるのが大変でした。
――「キャラクター性を維持する」ために、具体的にはどのようなことをされましたか?
山内:僕が担当になる前は、顔面が半分に割れていたんです。要は、2×2のルービックキューブが、そのままキャラクターの形をしているという状態ですね。あと、プレートで作った髪型を悟空の顔のパーツにつけているのですが、元々は後頭部の方につけてありました。そうすると、バラバラにした瞬間に髪型が分かれてしまう。顔面が割れていたり、髪型のシルエットすらも分からなくなったら、「誰?」となってしまうと思うんです。顔も髪型もバラバラにならず、キャラクターとして成り立たせる部分はしっかり残すように努めました。

↑バラバラになっても、悟空の顔は維持されるようになった。
山内:トイ事業部は玩具を造ってきた部署で、キャラクターを軸にした商品開発には若干不慣れな部分があったんです。逆に、僕の以前所属していた事業部はキャラクターメインで商品開発をやっていたので、「キャラクターをよりよく再現するためにはどうするか」ということに神経を注いできました。なのでその時のノウハウを活かして、「顔面は割らない方がいいぞ」「キャラクターのシルエットは残した方がいいぞ」ということになりました。
『ドラゴンボール超』のキャラクターが「Charaction CUBE」に登場した経緯
――「Charaction CUBE」のラインナップに『ドラゴンボール超』のキャラクターが選ばれたのはなぜですか?
山内:実は『ドラゴンボール超』は最初第一弾の案には入っていなかったんですよ。ラインナップに加えたのは今年の4月くらいなので、最近なんですね。それでも『ドラゴンボール超』を入れたのは、メガハウスの強みを活かしたいと思ったからです。そもそもルービックキューブは海外で造っている商品なのですが、メガハウスは日本での販売権を持っています。一方で、「バンダイグループのメガハウス」としては、バンダイが権利を持っている『ドラゴンボール超』のキャラクターで商品化もできる可能性が高い。メガハウスの特性であるルービックキューブに、バンダイグループのタイトル、さらに今色々と話題になっている『ドラゴンボール超』の商品化となると、第一弾としてのインパクトは大きいだろうと考えました。
――では、悟空とフリーザが選ばれたのはなぜですか
山内:悟空は当然のようにラインナップに入りました。フリーザは…表の話と裏の話があるんですけど、まず表の話から。悟空と並んでもしっくり来るキャラクターということでフリーザを選びましたね。というのも、僕は原作からのファンですが、映画『ドラゴンボールZ 復活の「F」』で、「え? フリーザ復活するの!?」と鳥肌が立ったんですよ。あと、『ドラゴンボール超』のクライマックスがめちゃくちゃ良かった。そんな訳で、「これ2つ出ますよ。」と言って悟空と並べるのなら、フリーザだと思ったんです。次に裏の話ですね。「Charaction CUBE」には他のラインナップもありますが、ベースの形は同じ金型を使っています。でも、悟空の髪の毛のような出っ張ったパーツがついていると、別の金型が必要になってしまうんです。一方フリーザは、フォルムがツルッとしているので、特別な金型を作る必要がない。つまり、フリーザを作ると別パーツがない分、全体の金型のコストを削減できるんですよ(笑)。

↑ツルっとしたフォルムのフリーザ。
「Charaction CUBE」のデザインについて
――表情のデザインについてもお聞かせください。
山内:まず悟空は他のパターンがいくつかありましたが、「フフン」と不敵に笑う表情に「悟空っぽさ」を感じて選びました。悟空は笑顔のイメージも強いですが、悟空の笑顔を丸い形状に落とし込むと、顔のパーツが横に広がってかわいくなかったんです。「Charaction CUBE」の形状には合わないと感じて採用しませんでした。次にフリーザについて。「フリーザっぽさ」を感じるのは邪悪な表情かもしれませんが、そういった表情はポーズがあってこそ映えるので普通の顔にしました。最終的に、フリーザの唇が良い感じにコケシっぽいフォルムに合っていると思ってます(笑)。

↑「フフン」という表情の悟空と、コケシっぽいフリーザ。
――手のパーツで、丸いへこみがあるのはなぜですか?

↑手のひらにあたる部分が丸くへこんでいる。
山内:これも、表と裏の理由があります。まず表は、シリーズが続いていって追加パーツを持たせたり出来れば拡張性が持たせられるというねらいからです。あくまで「今後、拡張できればいいな」という構想段階でしかないのですが、こういった拡張性は最初から持たせておいた方が良いと考えたんです。武器などを持たせて、飾って楽しめるようにしたいですね。裏の理由は、製造工程への配慮です。プラスチックは成形するときはドロッとしたゲル状になっていて分厚い部分とうすい部分があると、うすい方が先に乾いていきます。乾く過程で、先に乾くうすい部分が、厚い部分を引っ張って変形してしまう性質があるんですよ。そうならないように、手のパーツの一部をへこませて、樹脂の肉厚を均等にしておくことで、素材が乾いた際に形が変形してしまうのを防ぐんです。
「Charaction CUBE」の今後の展開
――追加パーツの構想があるということですが、「Charaction CUBE」の今後の展開は?
山内:悟空とフリーザ、そしてオリジナルデザインを含めた11種のラインナップが「Charaction CUBE」の第一弾です。そのため、まだ手に取った人の反応を観察している段階ではあります。ルービックキューブとしても遊べますし、そのまま置いてディスプレイしても楽しい、どの要素に反応して頂けるのか気になりますね。完成までの経過の形も面白いので、とにかく実際に動かしてみてほしいです。

↑アイデア次第で様々な形に変形する「Charaction CUBE」
山内:でも観察中とはいえ、次のラインナップは考えています。次に登場させる予定のキャラクターも、悟空と並べたくなるようなキャラクターです。映画『ドラゴンボール超 ブロリー』の盛り上がりに合わせて楽しんでいただけるようにしたいです。
――ありがとうございました。

玩具としての面白さを追求した上で、『ドラゴンボール』のキャラクター性を守った山内さんにお話をお伺いしました。こだわりを持って造られた「Charaction CUBE」、見てかわいい、遊んで楽しいアイテムなので、ぜひお手に取ってみては?
Charaction CUBE(キャラクションキューブ)
ドラゴンボール超 孫悟空
☆発売日:2018年10月下旬予定
☆発売元:株式会社メガハウス
☆価格:1680円+税
メガハウスのキャラクションキューブ等についてはルービックキューブ公式サイトをチェック!
https://rubikcube.jp/
ドラゴンボール超 孫悟空
☆発売日:2018年10月下旬予定
☆発売元:株式会社メガハウス
☆価格:1680円+税
メガハウスのキャラクションキューブ等についてはルービックキューブ公式サイトをチェック!
https://rubikcube.jp/
Charaction CUBE(キャラクションキューブ)
ドラゴンボール超 フリーザ(最終形態)
☆発売日:2018年10月下旬予定
☆発売元:株式会社メガハウス
☆価格:1680円+税
メガハウスのキャラクションキューブ等についてはルービックキューブ公式サイトをチェック!
https://rubikcube.jp/
ドラゴンボール超 フリーザ(最終形態)
☆発売日:2018年10月下旬予定
☆発売元:株式会社メガハウス
☆価格:1680円+税
メガハウスのキャラクションキューブ等についてはルービックキューブ公式サイトをチェック!
https://rubikcube.jp/
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