「FOREVER NO.21」第4回!「一番くじ」 のフィギュアは、立体化にある秘密が…!?
2019/03/26 21:00
森山禎紀さんと、渡辺雄介さん

人造人間21号さん大好きスタッフEが、21号さんの魅力や、グッズの素晴らしさに迫る「FOREVER NO.21」の第4回!
今回は発売直前「一番くじ ドラゴンボール THE ANDROID BATTLE with ドラゴンボール ファイターズ」について、企画担当 株式会社BANDAI SPIRITSロト・イノベーション事業部 森山禎紀さんと、フィギュアプロデュースを担当された株式会社WATANABOX 渡辺雄介さんにインタビューしてきました! 
躍動感をだすために行った取材

――「THE ANDROID BATTLE with ドラゴンボール ファイターズ」のコンセプトを教えてください。私としては21号さんありきで始まったと考えたいのですが…!

森山:まさにそのとおりです。人造人間21号のグッズを作りたいというのが前提にありましたね。サイヤ人がラインナップとしては多いので、今までとは別の雰囲気を出したいと考え、『ドラゴンボール』らしい「バトル」という要素はしっかり入れつつも、21号を中心に人造人間たちをメインに据えたテーマにしました。
渡辺:21号のフィギュアの話を頂いて、「おぉ来ましたか!」と思いました。「ドラゴンボール ファイターズ」も盛り上がってましたし、鳥山明先生のデザインでしたので、作ってみたいと考えていました。
森山:生産の関係上、フィギュアが一番時間がかかってしまいます。なので、まずは渡辺さんに連絡を取り、作って頂けるようにお願いしました。
渡辺:僕自身も最近は原型を作ったりしますが、今回は森山さんと原型師さんの間に立ち、プロデューサー的な役回りをしました。「THE ANDROID BATTLE」は何名かの原型師さんにお声がけし、分担して作ったのですが、最初に声をかけた原型師さんが「21号をやりたい!」と手を挙げてくれました。変身後の服装でセクシーな女の子なので、可愛らしくも身体のラインを意識した作りで攻めていこうと、相談しました。

――21号さんのダイナミックなポージングは、どのように決まったのでしょうか?

21号さんのダイナミックなポージング

森山:最初は僕がポーズイラストのラフを起こしました。ゲームでは飛んだりはねたり、ちょこまかと動いている印象でしたので、絶対に飛び上がっているポーズにしたいと考えていました。あとセクシーさをうまく表現したいと考えて、身体を捻ってくびれを強調しましたね。そのラフを元に、東映アニメーションさんにイラストを起こしてもらい、そのイラストを渡辺さんにお渡ししました。
渡辺:僕たちはそのイラストを元に、立体に起こすときにどのような要素を足したらよいか考えました。例えば、今回のポーズですとバストの高さも左右で違っているのではないか等。右腕を上げると、右胸が引っ張られるので、少し上がるんですよね。そんな「リアル」な要素をいろいろ詰め込みました。この21号を作ってくださった原型師さんはリアルを追求するため、同じバストサイズのモデルさんに飛び跳ねてもらい、その時の動きを参考にされたと仰っていました! 造形のためにそこまでするんだと、僕自身とても驚きました(笑)。

――なんと! モデルを使うぐらいこだわって作っているんですね!

森山:初めて原型を見た時、本当にすごいのが来たなと思いました。『ドラゴンボール』の感じがしっかりありつつ、リアルでありながら可愛く仕上がっていましたので。

クリアファイルにも使用されている、ポーズの元になったイラスト(右)

クリアファイルにも使用されている、ポーズの元になったイラスト(右)

渡辺:21号はゲームの映像やこのイラストなど、いろいろな情報があり、作りやすかった印象です。顔に関しても鳥山明先生のデザインはもちろんですが、多くの情報があったおかげで、この顔にたどり着くことが出来ました。フィギュアは、ポージングもそうですが、やはり顔や表情が大事なんです。似ていないと、「それっぽい」ヤツで終わっちゃうんで。
『ドラゴンボール』上京

――ではここで、渡辺さんと森山さんご自身に付いてお聞かせください。お2人が人生で『ドラゴンボール』に関わり始めたのはいつ頃からなのでしょうか?

渡辺雄介さん

渡辺:僕は小学生の頃、母親がテレビで『ドラゴンボールZ』を見ていたのがきっかけです。マンガも母親が持っていて、それに影響を受けて『ドラゴンボール』が大好きになりました。実は僕、数年前まで大阪で全く違う仕事をしていて、その傍らで、ジャンプフェスタやおもちゃショーの様子や、フィギュアなどのレビューをするブログをやっていたんです。ご縁があり、ブログがきっかけで上京し、現在は原型師さんとの橋渡し、原型彩色、原型製作など、本当にいろいろなお仕事をさせて頂けるようになりました。
森山:現在は「フィギュアプロデューサー」として動いてもらっています。
渡辺:そう言うと格好いいですよね(笑)。原型も彩色も、ポージングも考えますし、最近は工場に行って量産品の調整もしたりしています。一番くじやゲームセンターのプライズなど、多くの『ドラゴンボール』フィギュアを手がけさせていただいています。

――お母様も『ドラゴンボール』好きとのことですが、今のお仕事で喜ばれていますか?

渡辺:喜んでくれています。最初は会社務めではなく、フリーランスでのスタートだったので、両親に最初は反対されていましたし、僕自身も不安でした。3か月に1回は地元に帰っていましたが、途中から父親に「大丈夫そうやな」と言われたんです。6年も続けて、これだけ幅広いお仕事をやらせて頂けるようになって、ありがたい限りです。好きなことを仕事にさせてもらえているので。

森山禎紀さん

森山:僕は子どもの頃、ナッパと悟空が闘うあたりでマンガを読み始め、『ドラゴンボール』が好きになりました。一番くじの開発担当は8年目になるのですが、一昨年の夏ごろにやっと『ドラゴンボール』担当にさせてもらえました。
渡辺:出身は沖縄でしたよね?
森山:沖縄です。子どものころは、沖縄で2箇所の映画館でしか『ドラゴンボール』の映画を上映していなくて、満員で3~4時間待って観た覚えがあります。『ドラゴンボール』が本当に好きなので、今回の人造人間21号など、幅広いキャラが作れるのはありがたいですね。個人的には、メタルクウラを作ってみたい(笑)。

――21号さんのグッズが、小物などを含めて一番くじにはたくさん登場しています。なにかこだわった点はございますか?

森山禎紀さん

森山:フィギュアも社内でいろいろ揉めたのですが、結果として変身後の形態に決まりました。なので、他の商品では白衣姿を絶対に入れたいと思っていたんです。それに、せっかく「THE ANDROID BATTLE」と銘打つので、全部の人造人間を入れました!
渡辺:本当だ、13、14、15号もいますね!
森山:企画化にあたり、原作には登場しないキャラクターだったので社内で若干抵抗感がありました。なので、ユーザーからの「ファイターズ」や21号への評判を丁寧に拾い上げ、「大丈夫そうだ」と判断が下りました。

――人造人間21号さんの、キャラクターとしての魅力はどこにあると思いますか?

渡辺:やはり『ドラゴンボール』にあまりない、女性らしい身体のラインです。鳥山明先生はあまり、こんなデザインをされてこなかったですよね。
森山:そうですね。『ドラゴンボール』では珍しい、セクシーでかつ強い、そして「人造人間」という設定が、魅力的なポイントだと思います。こんなにファンの心を揺さぶる、設定の重ね合わせは無いですよね!
渡辺:今回は作れませんでしたが、21号の白衣姿も作りたいですね。今回のがヒットしてくれれば、第2弾で(笑)。
森山:ぜひ(笑)。あとはセルを吸収した後の、一番邪悪なやつもお願いします!(笑)。

――僕からも、ぜひぜひ! お願いします! 貴重なお話、ありがとうございました!

『ドラゴンボール』を愛してやまない渡辺さんと森山さんが、ハンパない熱量を盛り込んで作られた「一番くじ ドラゴンボール THE ANDROID BATTLE with ドラゴンボール ファイターズ」! ぜひ手にとって、その熱量を感じとってみてください!

一番くじ ドラゴンボール THE ANDROID BATTLE with ドラゴンボール ファイターズ
☆発売日:2019年3月29日(金)より順次発売予定
☆発売元:株式会社BANDAI SPIRITS
☆価格:1回650円(税込)
☆取扱店舗:
ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、その他コンビニエンスストア、書店、ホビーショップ、ゲームセンターなど

※店舗によりお取り扱いのない場合や発売時期が異なる場合がございます。なくなり次第終了となります。
※「一番くじ」および「ラストワン」は登録商標です。

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